読んでほしい人
- 部下がいる人
- 現場を見る立場にいる人
- 「連携がうまくいっていないなぁ」と感じている人
現場には "現場の正義" がある。
通常、トップダウン組織といえば、『上の立場(上層部・上司)が意思決定をして、
部下や現場に動いてもらう』という形式です。
上から指示によって部下や現場全体を統率することができるので、大きな力を発揮することができます。
しかしその一方、「現場からの反発を受けやすい」というデメリットもあります。
「現場のことは、何もわかってないくせに‥」
「普段は来ないくせに‥」などなど、
心の距離が離れている場合もあります。
気持ちもわかりますが‥。
なんせ現場には、"現場の正義" がありますから。
ということで、今回のお話はトップダウン組織についてのお話です。
上司も結果を出さないといけないわけですが、何かと部下・現場との摩擦が起きやすいものです。
その摩擦を減らしていくための考え方を示していきますので、よろしくお願いします。
本当のトップダウン組織とは?
先ほども説明しましたが、
トップダウン組織は、上の立場(上層部・上司)が意思決定をして、部下や現場に動いてもらう』という形式です。
ですが、この意思決定をする前に一つやっておくべきことがあるんです。
それは、"トップ(上司)がダウン(現場)まで降りる" ということです。
現場と摩擦が起きてしまう要因は、大抵の場合、現場とのコミニュケーション不足。
人は、エクセルのグラフや数字をただ見せるだけでは動かないものです。
だからこそ、トップ(上司)がダウン(現場)まで降りなきゃいけないんです。
自分の足で、信用を稼いで人間関係を築いていく。
ここまでやって、本当のトップダウン組織ができあがるのです。
近道なんてありません。地道なんですよ。
数字は現場から生まれてくる
ぼく自身、数々の経営者の本を読み散らかしてきましたが、
「現地・現場、現物、現在」を重要視されている経営者は、数知れません。
それは、なぜでしょうか?
答えは、"数字は現場から生まれてくる" ということを頭に入れているからです。
机の上にある資料、会議で話をする議題、これらの元を辿れば、必ず現場に行き着くのです。
だから "知らないこと" や "確認したいこと" があれば、"自分の足" で現場に行くんです。
むしろ「自分はわかっている」と思い込んで、机の上で数字を分析して、改善策を通達するだけが一番うまくいかないものです。
ここで一つ例え話をしましょう。
あなたが何かの病気になり、病院に行ったとします。
その時、医師は、症状だけを聞いて薬を出すでしょうか?
違いますよね?
「いつからですか?」
「ご飯は食べれますか?」
「体質は?」
など質問しつつ、聴診器などを使って必ず "身体の現象の確認" を行うはずです。
これと会社の経営もこれと同じで "現状と現場の確認" が、重要なのです。
だから現場に足を運ぶのです。
現場から全ての物事は、始っているのですから。
致命傷は "声が上がって来なくなること"
会社にとって一番の問題は、何だと思いますか?
業績が悪いことではありません。
実は "現場から声が上がって来なくなること" です。
これが会社の致命傷となります。
声が上がって来なくなると、防げたはずの問題を防げなくなってしまいます。
もう上がってきた時には、手遅れの状態ということだってあります。
これが業績悪化にもつながっていくわけです。
声が上がって来なくなる要因も繰り返しになりますが、
トップ(上層部・上司)とダウン(現場・部下)の心の距離が離れてしまっているからでしょう。
トップの中には何か問題が起きた時、「現場でなんとかしろ」と言ってしまう人もいます。こんなことしていたら、声なんか上がるわけないですよね。
そしてより大きな問題になって、その人の耳に入ると、
「なんでもっと早く言わなかったんだ!」と言うわけです。
本当にたちが悪いですよね。
ぼくは逆に思います。
「なんでもっと早く現場に降りて、声を聞きに行かなかったんだ?」と。
"自分から知ろうとする" が大切
確かに自分の知らないうちに悪化していくことは、歯痒いものです。
その気持ちもわかります。
ですが、知らないうちに悪化していくことを防ぐには、
"自分から情報を取りに行く"、"知ろうとする" ことが一番です。
この姿勢こそが大切なんです。
ぼく自身も現場に顔を出す機会を作っています。
"悪い情報が上がってこないから" といって、"悪いことが起きていない" ということではありませんから。
もしかしたら今まさに問題の火種が現場で燻っているかも知れません。
もしかしたら現場だけでなんとかしようと、火消し活動を行なっているかも知れません。
現場から上がってきた情報・結果しか気にしていないと、このようなことに気づけないんですから。
関連記事の紹介
「結果しか見ていないと、大事なことを見落とす」ということ別の切り口で書いていますので、ぜひ読んでみてください。
この姿勢が伝われば、きっとトップダウン組織が良い方向に機能していくはずです。
そして防げたはずの問題を "防げなかった" にしてしまわないようにしましょう。
あなたならきっと大丈夫。
応援しています。